久々に燃えたLive だった。 Tower を見てから死ね。彼らのLive を体験しない人生=後悔の一言しかないだろう。
前回のLiveを見逃していただけに、今回の期待度は尋常でないものがあった。新しいVocalist はどうなのか?病気から復帰
したロッコの状態も気になる。でも彼らのプロ意識あふれる最高のステージを見たら、そんな心配はただの杞憂に終わった。
もともとバンド仲間(同じくTower Head )と最終日2月12日(土)の1stと2ndを見る予定にしていたのが、行きつけのSoul Barの
マスターに誘われ2月8日(火)のセカンドをまず見ることになった。この新宿のSoul BarでもTowerの代表曲はTurn Tableの
常連である。Musicianの客も多いこの店では、Towerの来日が決定し、公演が近づくにつれTowerのKiller TuneのHeavy Rotation
度合いは増していく。そう、彼らの来日はまさに祭りなのだ。 そのセカンド・セット。サウンド的にバランスが良さそうなステージ
向かって中央の中ほどのテーブル、しっかり踊れるように通路側のカドに陣取った。ワインを飲みながら寛ぐうちに、ロッコがガリ
バルディが、機材チェックに姿を現し、開演前の興奮度は増すばかり。 Stroke`75で始まったステージはここ数年のLiveの定番、
Soul With A Capital `S`へと見事な流れ。ラリーのVocalは生で初めて聞いたが、噂通り強力だ。セカンド・セットの前半のハイライト
はラリーの絶品のVocalが冴えるWillin` To Learnだろう。Squib Cakes Medleyは面白いアイディアではあるが、やはり単品で通しで
聞きたかったな。セカンドのクライマックスはJB−Oilの必殺の流れ、これぞKiller Tune。Oilが大好きなSoul Barのマスターも興奮の
あまり痙攣状態!やられました。Hip、Young Manで締めたステージは世界最高のLive Bandの真髄を見せつけてくれた。
そして最終日。これはファンクラブの懇親会前の整理券待ちから含めて、この日はホント、体力勝負だったね。ある意味、Tower は
すごく体育会的なバンド。結成から37年、解散なし!年間何回Live やってんねん!エミリオ!あんたは偉い!!!
最終日のこの雰囲気は下手な文章では表現できません。ファースト・セットが既に殺傷力十分で、Soul Vaccination −Give Me Your Love の
流れで即死でした。凄すぎ。でも、Tower はやはりファースト・セカンドの通しで聞くべきでしょう、というか、Blue Note というSettingな
ので、入れ替えとか面倒くさいわけで、次回は通しで90分+アルファのステージを堪能したいもんです。Tower 万歳!!!
・・・いかがでしたか? 読む毎にあの感動がジワジワと甦ってきますよね。次回の来日も本当に待ち遠しいです。
そんな訳で以上、有志レポーターによる素晴らしい記事をお送りしました。本当にどうもありがとうございました!!
次回の来日の際も皆様の熱いレポを募集したいと思っておりますのでシクヨロ!! これからもいいネタ、バシバシ
提供してくださいねーーー!! それでは最後に、のん@Bump City Strokersさんから
いただいた写真と、くみさんからいただいた素敵なタワー4コマまんが2編を添えて我らが会長、
櫻井隆章のレポート(櫻井隆章の何でもアリッ収録分から抜粋)をここに纏めさせていただきます。(製作スタッフ一同)
レポート:櫻井隆章ッ 会長
<今回のセット・リスト、など>
いやー、見て参りましたですよ、日本初日の、大阪を。ま、フリー商売の特権?で、ここであれば許されるかと思いましたので、
東京前に曲目リストをあげておきます。これをご覧になったからといって、決して東京〜博多〜名古屋のライヴを、見たつもりに
ならないように! で、以下は、2005年2月3日@大阪ブルーノートでのリストです。これが、そのまま東京以下に反映されるとは
限りませぬ。
[First:
Stroke '75
Capital"S"
Get your feet back
Credit
I got the groove
Time will tell
Soul Vaccination
Gimme your Love
Funkifize〜Ninght Club〜This time〜Knock yourself
What is HIP?
EC Young man
[Second:
Stroke 75
Capitol"S"
Just enough
The Most
Willin' to learn(絶品!)
Squib Cakes〜Ain't nothing〜Havin' fun〜Don't change〜JB
Oil
So very hard to go
HIP
EC Young man
結論。去年と、大きくは変ってません。でもね、演奏自体の水準は、見事に上がってます。これは、日本国民総ての「マスト」で
ありましょう!
<「So very hard to go」……>
この曲の、その昔の邦題は、「つらい別れ」。ま、結構上手く訳した方だと思いますけど、ね。私めの学生時代のバンド仲間
(今は公認会計士)のトランペッターは、これを「なかなか行きにくい」と訳しました。ま、そりゃそうだけど。
で、今年の彼等のライヴでの、この曲。もう、他の誰を措いても、トランペットのマイク・ボガートに注目、でしょう!
何せ、一曲の間での「三本使い」。これはもう、名人芸。一応、ご説明をば。あのね。一曲の間で、マイク・ボガートは、トランペット、
フリューゲル・ホーン、そしてバルヴ・トロンボーンを使い分けるのです。その切り替えが、もう「神業」! そして、その上にコーラスを
担当し、更には「振り」を踊るんだから! もう、こんな人、見たこと無い! なので、あたしゃこの曲では、ヴォーカルでもロコでも、
またガリでも無く、ずっとマイク・ボガートに注視していたのでありましたッ最高ッ
<来日裏話、でしょうぞ!>
いやー、連日のライヴ〜飲み、でありまして。もう、本業は何処へやら (てなこと言いながら、実はキッチリとやってますけどね)。あ〜、
楽しい。 で、東京も三日目を過ぎ、実に多くの会員の方々、そしてプロのミュージシャンが詰め掛けております。そんな辺りをば。
あたしゃ、連日メモをしているので。 ま、商売ですが。初日となった2月6日(日)には、エリック宮城や青木智仁氏、トランペットの
水口“ヨーカン”などが。月曜日にはディメンションの勝田一樹と、「タカ」こと、ドラマーの沼澤尚。そしてナニワ・エクスプレスのベーシスト、
清水興。 そして今日・火曜日には、多かったぞぉ、トランペットの佐久間(式ドロップ)に、会員でもあるTBSアナウンサーの土井さん(微笑)。
ビッグ・ホーンズビーの「フラッシュ」金子と一緒にショウを見ていたら、何と客席にはTpの小林太が。 ハウンド・ドッグのベーシスト鮫島秀樹
がいたと思ったら、奥で手を振るスタ☆レビの根本要! 彼とは20年近いお付き合いで、色々と話し込んでいたら、そこに「フッシー」こと
小林太が一人連れてきてご挨拶。それが何と、「ミッチー」こと、及川光博! オレ、彼には以前に番組のゲストで来て貰ったことがあって、
久々の再会。 ミッチーがスタレビに挨拶する際に「こういう音楽、聞くの?」と訊いたら、「いやー、もう大好きで。欠かさず来てますよ」だって。
気付かなかった。 「でもね、こんなサウンドのシングルを作ると、売れなくって」だって。ここで一同、大爆笑。 で、よくよく考えると、ちょっと
淋しい、けどね。
つーことで、タワーの、最高の盛り上がりを見せる東京ライヴは、まだ半分が終ったところ。更なる盛り上がりは、これからだ!
<タワー、タワー! まだまだぁ!>
ここでは、彼等の「日本観」、みたいなお話を。彼等、本当に日本が好きなんですよ。結構、国外でタワーのライヴを見られた方も
いらっしゃるようで。そうなんですよ、それって結構貴重な体験でして。……って、当り前か。あのね、98年の、ライヴ・アルバム
『ソウル・ヴァクシネイション』の録音に、あたしゃ自腹で行った訳です。その前に来日していて、「今度、フィルモアなどで
ライヴを録る」と聞いちゃあ、行かない訳には行かないでしょ!(あ、ヘンな表現)で、結果として、あのライヴ盤の録音現場にいた
唯一の日本人でありました。当時の彼等のレコード会社の人も、誰も居なかったのに。あはははは。嬉しい。で、彼等の本来の
地元であるサン・フランシスコの、それも由緒あるフィルモアでのライヴ。色々と驚いたことがありました。まず、彼等は日本でも
地元でも、全く変らないショウを行う、ということ。あ、これって、何かのライナーで書いた記憶があるが。それこそ、『ソウル……』の
ライナーだったかな。ま、いっかー。 で、ですね。つまり、例えばエミリオがジョークを言ってみたりとか、或いはメンバー同士での
会話があったりということが、全く無いんです。 これ、結構拍子抜けであり、かつ嬉しかったりもする。だって、地元でも日本でも、
同じショウをやってくれている訳だから。 そして、これは別の意味で驚いたのだけど、お客さんの年齢が高いの。 つーか、彼等と
同じような年齢のお客さんばかりなの。すッげぇー、悪い言葉で言うと、アメリカでは彼等は「懐メロ」バンドなんですよ。これは驚いた。
そして、翻って、我が日本。多くの方がご存じの通り、非常に幅の広い年齢のお客さんが集まります。これが、彼等にとっては非常に
嬉しいこと、なのだそうだ。
で、ここで話は若干古くなります。だって、この話を聞いた相手がグレッグ・アダムスだから(笑)。あのね。彼には、日本から帰った
後のロサンジェルスでの彼等のオフィスで会ったのよ。結構、偶然だったんだけど。で、その時に彼が言っていたのは、「先日の日本
公演で驚いたことがあるんだ。客席の前の方に、若い男がいてね。ソイツが着ていたTシャツは、『SKID ROW』と書かれていたんだよ。
あの、ハード・ロック・バンドの、スキッド・ロウだよ? そんなTシャツを着ている、ハード・ロックのファンが俺達のライヴに来て、俺達
の曲を一緒に歌っているんだよ。そんなこと、アメリカじゃあ考えられないことでさ。そんなこともあって、俺達は日本が大好きなんだよ」。
これが、今も変らない彼等の「日本観」。
あのね。ちょいと整理します。アメリカでは、ロック・ファンはロックしか聞かない。ソウル・ファンは、ソウルだけ。でも、国民性の違いか、
日本では、そんなこと無いでしょ? 例えばタワーのファンでも、イーグルスも好きだし、サザンも聴いて、MISIAも聴く、と。そんなモンでしょ?
でも、これって、世界的には珍しいらしいのよ。オレだって、タワー大好きだけど、ブライアン・ウィルソンも好きだし、キング・クリムゾンを
語らせれば止らないし。ビートルズにはうるさいし、グループ・サウンズは専門だし(笑)。 話が逸れそうになったな。で、つまりはね。
彼等からすると、日本のファンは「他の音楽も好きだろうけど、俺達の音楽への愛情は別格だ」と思っている訳です。当然ながら、それは
正しいのだが。で、更に、「他の音楽も聴きながら、俺達のライヴに来てくれて、俺達の曲を一緒に歌ってくれる」。つまりは、彼等にとって、
この日本という国は、まるで「パラダイス」状態なんです。これ、マジです。
そんな、日本人の心情を元から判っているマイク・ボガートなどは(彼は、今回は奥さんと同道だよ)、去年の最後のライヴ地であった
大阪から関西空港に行く帰国の際、「オレは、今から日本が恋しいよ」と言ってくれたのでありました。 あ、これも何処かに書いた気が
する! ま、いッかー。
とにかく、日本は、彼等が考える以上に素晴しいファンが想像以上に多数いる、この世の中の天国のような場所なのです。これ、本当に、
マジだからね。絶対に、覚えておいてね。で、盛り上がってね!!!
<タワー、離日!>
いやー、怒涛のタワー来日週間が終ってしまいました。 その、最後となった名古屋でのセカンドのショウも終り、サイン会も終った後、
かなり満足感に溢れた感じのエミリオが、「ヘイ! サクライ!」と呼ぶので、急いで側に行ったら……。「一つ、お願いがあるんだ」。
何、何? 何でも言って! 「あのさ、ファンクラブの会員証があるだろ? あれ、オレも欲しいんだ」。 その途端、あたしゃ大爆笑。
「勿論! 喜んで作らせて貰うよ!」。当然でしょ。 それも、初年度のものと二年目のもの、両方共に欲しいって。 そして、メンバー全員分
のを揃えてくれって。嬉しいねぇ。本当に。心から。
当のアーティストから「会員証が欲しい」と言われるファンクラブ、ですよ、我々は。これ以上の「オフィシャル」があるかっての!
そして、我々日本のファン達が、如何に彼等を勇気付けていることか。そんなことも考えた、名古屋の夜でありましたッ